Hearst Castleは贅沢の極み

 今日泊まるのはSan Simeonの予定。近くにあるということでHearst Castleに行ってみた。この城はかの有名な「新聞王」ハーストの作った夢の豪邸である。車で走りながら近くに来たので探すと山のてっぺんに城みたいなものを発見。あれか?でもナビの表示されている距離からすると遠すぎるなぁと不思議に思いながら目的に到着。そこは大きな駐車場の用意されたHearst Castleビジターセンターだった。エントランスにはiMax Theaterののぼりもある。ここはかなりの人気スポットだとぴんとくる。時刻は15時過ぎ。とりあえずはいってみよう。

 ビジターセンターの中は、かなりの人の賑わい。歩きながらチケット売り場を見つける。値段はいくらなのかなぁとキョロキョロしていると窓口のおばちゃんが「あなた、どうぞ」と声をかけてくれた。近づいていって「一人お願いします」と言うと、「24ドルです」。げっ何でこんなに高いのだ?と思うと、どうやら城の中を巡るツアー料金が含まっているかららしい。…まあ話のネタにいいか、と納得し、チケット購入。 「どれにする?」みたいなことを聞かれたので、よくわからいまま「どんな種類のがあるんですか?」と聞く。「初めての方?15:30のツアーがいいわよ。25分にはゲート1に行って」とチケットカウンターのおばあちゃんが説明してくれた。どうやら、一定時間おきにツアーバスがスタートするシステムになっているらしい(後でサイトを見たら、ツアーには5種類あって自分が参加したのはexperience tour。初めての来場者にお勧めのツアーらしい)。ゲート?何?と思っていわれた場所へと向かうと3つのゲート(バス待合所)があって、どうやら、そこからバスに乗って城に向かうようなのだ。ということは、車から見た山のてっぺんの建物がやはりそれのようだ。

 バスに乗車すると、ほぼ満席。運転手がエンジンをかけて城に向かい始めると、車内アナウンスが流れ始めた。ハーストという人物や城についての説明、城内でのマナーについて…等があり、終わりにiMax Theaterも見ていってくださいと締めくくった。確かにチケットにはシアターの入場料として$6のチケットもついていた。

 長い、長い山道を登り10分ほどかかって城に到着。出迎えてくれたのは、この城のツアーガイド。彼女に連れられ、城の中をぐるっと見ていく。見ていくと行ってもツアールートがつくられていて公開はされているけれど、建物や調度品などには触ってはいけない。さらにルート上の室内ではカーペットの上を歩くのだ。建物や調度品はヨーロッパから取り寄せたもの、あるいは職人に作らせた物など、まさに贅沢の極み。 ここは今、Hearst財団から委譲されCA州が管理運営している。

 およそ1時間45分のツアーが終わり、センターに戻ってきてNational Geographics制作の"Hearst Castle Building the Dream."というiMaxMovieを見る。でまわるウィリアム・ハーストの父は金だか銀を掘り当て大金持ちになり、このSan Simeonの地を購入。それから幼少の頃に母と行ったヨーロッパでの数々の建築物や遺跡などとの出会いが、この城建設の原風景になったということだ。後にウィリアムは「新聞王」として名を馳せ、チャーチルやチャップリン、ゲーリークーパーなど当時の有名人がこの城に招待されたということだ。

 Movieを見終わり、センターを出ると日も傾きかけてきて、海がとても美しい。このHearst Castleのすぐ前の海岸は、William Randolph Hearst State Beachがあり、美しい桟橋が海に向かって突き出ている。しばし、この桟橋でぼーっと夕暮れの海を眺める。

 それにしても、オーソン・ウェルズのやっていた映画「市民ケーン」のモデルであった人物としか知らなかったので、またずいぶんと違った側面を見せられたような気がした。ウィリアム・ハースト、ちょっと調べてみたい存在ではある。

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