Meteor Crator National Landmark

 FlagstaffからI40を東に向かって走る。目的地までの38milesぐらい。右手にちょっとした小山がぼこぼこしている地形が見える。どうやらあらが目的地のよう。しかし…その上には大きな、大きな黒雲が覆いかぶさり、たてに筋のような線が走っている。雨が降っているのだ。この旅行で、雨というのは本当に暗雲の部分の下降っているというのを目の当たりにした。大空の大部分はピーカン晴れなのだ。天気予報でみるマークは正しい表現なのだ。

 Flagstaffからは車でおよそ約50分程度で到着。まだ雨が降っているので急いで建物の中に入り込む。ここはMeteor Crator National Monument(アリゾナ大隕石孔国定記念物)。別名バリンジャー隕石孔。世界最大ではないが、世界で最も有名で保存状態のよい隕石が落ちた後だ。

 入場料は$15。まず雨が止むまでとミュージアム内の見学をしようと思っていると、併設シアターで映画の上映があるとアナウンスがあり、まずそちらに行く。10分程のムービーは、僕にとってはいわば英語のヒアリングの練習。

 その後、ミュージアム内の展示物を見てまわる。いつも感心することだけれども、米国のミュージアムの展示には観る人を引きつける工夫が満載だ。掲示物の文字も多すぎず、読みやすさや人の注意関心を惹きつけるようなデザインの工夫が施されている。また、隕石の大きさや突入角度、スピードを変えてインパクトをの違いがわかるシミュレーションや実際に自分が触れることのできるハンズオンの展示物もある。こうして科学に対する関心を引き起こすことを大切にしている。

 そうこうしている内に雨も止み、またArizonaの暑い日ざしが戻ってきた。いよいよクレーターと見に外に出る。テレビの映像や本では見たことのある光景が目の前にある。でかい。クレーターの中央部分には隕石の採掘跡やAPOLO計画ので月面に似ている、ということで、宇宙飛行士が訓練したというボードが立てられている。

 巨大隕石が大西洋に落ち、アメリカが壊滅状態に陥る様を描いた映画にDeep Impactがあるが、この隕石孔を見ていると、ああいうことが将来起きても不思議でない、ということを素直に受け止められる。

 僕が小学生の頃、図書室に「地球最後の日」という本がおいてあり、それが大変気に入っていた。その本では、α星とβ星という2連の彗星が一緒に地球に飛来。α星が地球と衝突し、地球が粉々に吹っ飛んで、その後に地球と同じサイズのβ星がすぽっと地球の起動にのっかってしまう、というもの(すごい)。ロケットでいったん宇宙に待避した選ばれたものたちは、彗星の大気組成がほぼ地球と同じである(これもすごいが)ことを発見して、その第2の地球に降り立ちそこで生き延びていくというもの。登場人物の一人がβ星に降り立ち、"思い切って空気を吸ってみる。吸える!呼吸ができる!”みたいなことが最後に書かれていたが、子ども心に、自分は彗星につぶされちゃう側になるのかなぁ…なんて考えて切なくなったことが記憶の片隅に残っている。

 たぶんこの小説にインスパイアされているのだと思うが、Deep Impactでは、巨大な彗星を核攻撃したが、だめで、急遽スペースシップチームが編成され、大きな彗星に着陸、穴を掘ってそこに爆弾を仕掛けて粉砕する計画に入る。しかし、仕掛けた爆弾を爆破させても、でかい彗星と小さい彗星に割れただけで地球に向かって進んでくる。スペースシップのクルーは覚悟を決め、船内に抱えた爆弾もろとも大きな彗星に体あたり。その犠牲により、大きな方の彗星は何とか粉砕できたが、小さい方の彗星は大西洋に落ち、巨大津波がアメリカ東海岸を遅い、内陸部まで浸食する。しかし、生き残った者たちの前、アメリカ大統領が再建の宣言をして物語は終わる(余談だが、この時期の映画には、なぜか最後には"体当たり攻撃"といった映画が多く見受けられた。インデペンデントデイやアルマゲドン、パール・ハーバーも然り)。

 ここの展示物を見ていると、この映画で描かれている『彗星を核攻撃する』することは、実は大真面目に研究されていることがわかる。そのためにちゃんと彗星について研究しているのだ。大平原部のツイスターハンターの活動を題材にした映画Twisterもそうだが、とてもかないそうにない、畏怖すべき自然現象に対して科学の力を持って何とか人類が立ち向かっていこうとする物語に、なんと言うかアメリカがもっているスピリッツを感じてしまうのである。
 
 Meteor Cratorを出たのが、18時半近く。この先70miles先にPetrified Forest National Park(化石の森国立公園)がある。そこまで足を運ぼうとも考えたが、やはりそこに行ってFlagstaffに戻るのはかなり無謀。なので潔くFlagstaffに戻ることにする。Arizonaは暑かった。MAZDA6の温度表示は102F!車を運転していて背中や顔がビリビリと痛いのに気づく。Crator焼けだ。明日のGrandCanyonもきっと暑いぞ。

 19時過ぎにFlagstaffのMotel6にチェックイン。税込み$47.34。MOTEL6は安くて一人旅には最高!夕食はMotelの隣のMacDonaldでアジアンサラダとクオーターパウンダーセットを購入。MacDonaldで$11もかかったのは初めてだよ。Motelの製氷機から氷を持ってきてSamuel Adamus2本を冷やす。夕食をとって21時過ぎには就寝。

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